ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

映画「英国王のスピーチ」~生涯の友人を得ること(オススメ映画続出)

コリン・ファース鼻血ー!!

ほんとはつい先日観た「ミッション・インポッシブル フォールアウト」の話を書きたかったんですけど、アマゾンプライムを諸事情で体験中のため映画を観漁ってます。(話題の「バチェラー」を最初に観たら何にも面白くなくて、せめて笑いのタネくらいあるんちゃう?と思ってたのにどっこもなくてすっ飛ばして終了)

 

さて、コリン・ファースの良さは多くの方が語りつくしてらっしゃるでしょうけど、書かずにおられるかい!

で、直近でヒットした映画では「キングスマン」ですかね。英国紳士のスパイモノ。

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あああ2作目の「ゴールデンサークル」しか書いてなかった。

とにかく60歳近くの紳士がこんなにかっちょ良く立ち回ってくださって鼻血ドバーですので観てください。「紳士のアクション」です!(鼻にティッシュ詰めながら)

 

アクションの前に気になりだしたのは2014年のこちら。

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うあああ渋ぅぅぅうあああ…て。

胸糞悪い実際に起こった事件の映画なのですが、このトレイラーで注目して欲しいのはコリン・ファースのキリッとしつつ冷酷にすら見える冷静な姿勢・無表情な眼と、少し高めの柔らかな声、綺麗な発音…あ、これ惚れてるからですかね、そうですね。

そうなんです、これでハートを射抜かれました。

感情がほとんど表れない顔と声なんですよ…萌える…。(鼻ティッシュ詰め替え)

 

でもその前にこれ観てたわ。(忘れてた←)

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ちょっとチャラけた詐欺師の役だし作品自体もコメディなのでドタバタ感しか記憶になかった(笑)たまたま先日BSでやってたのを終わりの方だけ観たら「こんなだったっけな…?」ていう…(薄い)。

 

最近、無料配信で観たのがこちら。

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わぁまた紳士役だよ!かっちょいいよ!大学教授だよ…って思ったらなんとイメージぶっ壊しのクズ役でした。でも息の詰まる展開にどんでん返しとか、結構楽しめました。なんならオススメです!あ、あれ?これリドリー・スコットだ!原作がベストセラーでニコール・キッドマンって、そりゃ面白い筈だよね…←イマ

(ていうか、マーク・ストロング。仲良しかよっていうくらいコリンと共演してるなーってチェックしてみたら、私が観た映画ではコリン・ファースより登場率が高かった(笑))

 

とにかく美しいイギリス英語、これが大好き。口角が上がってハキハキと発音する英語がものすごく聞き取りやすくって、喉になんか入ってるのかな?ていうころころとした艶のある声で…萌える…。

王道イケメンのせいか恋愛・ラブコメ系多いですよね。むしろそれで売れて来たのかな?私の中では勝手にバリカタ紳士のイメージだけど、まあさまざまな役をやっていて、実は固定イメージのないオールマイティな俳優なのでした。オスカーを獲るまでにノミネート含めて多くの賞に名が上がる訳です。

 

 

さて!!ようやく表題の!!!!

まずはオスカー作品を観とけって話なんですけど、なぜか機会なく未見のままでした。

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これはもちろん代表作となっただろうし、イギリス国王を演じるという意味でも英国紳士の真骨頂でした。

 

抑圧された生い立ちから、抑うつ傾向でカッとなりやすい性格、そして吃音。イギリス最高峰の紳士たる存在でいなければならないプレッシャーと、どうにも抑えられないこれらのマイナス要素に翻弄される主人公。捨て鉢になるのも致し方ないんだけど。

瞬間湯沸かし器的な人物が苦手なので最初はなかなか物語に入り込めませんでした。でも次第に彼自身の苦悩が露わになり、気付くと胸が重たくなって感情移入をしてました。

 

言語療法士ライオネルとの関係によって、彼は次第に自分を縛り付ける物事を客観的に捉え、試練に向き合うようになります。

ライオネルは彼に対して「皇族」ではなくひとりの人間としてフランクに接します。言葉は丁寧でも辛辣で遠慮のない発言をします。「無礼だ」と反発を繰り返しながらも、気付けば療法士というよりもライオネルという「良き隣人」または「友人」として彼の拠り所となっています。身分と言う垣根のない関係に心が解放されていくのを観て、国王のそれまでの孤独を一層深く感じます。

親身になり愛情をくれる良き妻にも可愛らしい子供たちにも救われます。

 

 

考えてみたら結構いっぱいあるタイプの感動物語だったよ!!

吃音をどう克服したかというよりは、ジョージ6世の人生がひとりの人物によってぐっと開かれて奥深く、素晴らしく意味のあるものになっていく物語でした。本当に本当に、人は人との関わりで変わることが出来るんだなぁ。しみじみ、いい映画だったなぁ…

 

…あ、もちろん感動物語においては動物とっていうのも多いんだけど。

 

…あれ?もしかしてこういう身分の違いを超えた人との話って…あ、思い出したわ、あるわ。しかもこれも実話で。

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ぱっと思い出したのがこれだけど、多分昔っからありそう。頑固一徹偏屈なおじさんおばさん、年齢性別問わないかも。

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これは偏屈女性自らが積極的に変わりに行ったような感じだけど、良かったよね。

ちょうど昨夜無料配信で観たこれもや…。いやいやなんぼでも出て来るやん。

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なんなら「ローマの休日」もちょっとそういうとこあるよね。

あー身分の違い…。これは大きいな。こういう決定的に世界観が違うふたりが出会うことが大事なわけだよね。格差社会…世界は変わっておらぬのぅ…

家事代行サービスを利用してみた。③

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1回の利用の感想としては長すぎましたが、最終です。とうとうその日が来ました。

 

 

こんにちは~

あいにくの雨模様。

到着は定時を少し過ぎていた。入っていただき「さて何から手をつけましょうかねっ」という前のめりな状態でいると、すかさず「ちょっと着替えをさせて下さい」とのこと。

え?

着替えるの?

え?えっと、

じゃあ、と洗面所へ案内。数分待つと、三角巾を被り「タスカジ」のロゴ入りエプロンと三角巾を頭に付けた姿で出てらした。なるほど制服!作業着!

聞けば普通は駅のトイレなどで着替えて来るのだそうだが、雨で難しかったと。準備万端で待ち受けていた私、「えーすぐとりかからんのかーいっ」とか…もう器がちっさ!

それにしても、雨でも晴れでも駅のトイレなんてそんな清潔な気がしないし不便だよね。知ってたら快く場所も気持ちも準備しておけたのに。(サイトに記載あるのかな…?)

 

自己紹介や片付けの概要はメッセージでやりとりをしてあったので、すぐにクローゼットを見てもらう。

作業を始めつつ個人的なお話をちょっとしてみた。ご家族のこととかこの仕事のきっかけとか。でもそういうのは不要だった。どうしても会話が欲しければ今回の依頼について私の希望などで良かったのだ。

 

 

作業に没頭する

ぎこちない会話はすぐに途切れ、作業の選択や効率を考えたりするのに必死になっていた。相談しながら作業を進める。畳む、仕舞う、重ねる作業をタスカジさんに任せてさて、自分は逐一「その先どうする?」と腕を組む。

 

「やっぱりこれがあったら何も進まないですよね!」と言ってカオス山を崩した。クローゼットから部屋中央に向かってぶちまけるとカオス海になった。それらの要る要らんはこれから私がしなければならない。凹…。

滅入って振り返ると山を崩した後に想定外に変形した古い特大収納ケースが。これを廃棄と即断、中身を新しい収納ケースに入れ替える作業を更にタスカジさんに指示。私は私で突如空いたスペースを使って、ごちゃごちゃだった服を季節や着る頻度、丈の長さなどよく考えながらラックに掛け直した。

黙々と作業をしてだいぶスッキリしてきた。タスカジさんもたまに顔を上げて「わぁキレイですね、」という感じでふむふむ頷く。

 

カオス海はまだそこにあるけど。

凹…。

 

 

私の集中力

雨だけれど温度は低くなく、蒸し暑さもあって私がへばってきた。だいたい2時間過ぎた頃だった。まだカオス海に手を付ける気持ちになれない。凹…。

「一息ついてお茶でも飲みませんか」というと、タスカジさん「私は水筒がありますし、どうぞ休んでください。洗面所周りを見て来ますね」

え。

自分の集中力は2時間が限界なんだなぁと実感。冷たいコーヒーをごくごくしてぼんやりとカオス海を眺めた…。

さっきからそこは何も変わらずカオスだ。(手を付けてないから)

凹…。

 

タスカジさん、すごいなぁ。3時間無駄なく休みなく動く…あ、当たり前なの?

洗面所周りというか洗濯機周りは「もし時間が余る様ならお願いしたい」と言っていた。タスカジさんは「じゃあ何かありましたら声掛けてください、こちら掃除しますね。」といって何故か風呂掃除を始める…どうやら洗濯機周りは思ったより汚れは酷くなくてすぐに終わったらしい。

とりあえず風呂掃除に必要な洗剤や道具を慌てて出してお願いし、私はいよいよカオス海に対峙する決意をする。そこがどうにかならないとクローゼットは終了しないのだ。

というか、もうほぼそれを残すのみ。

既にクローゼット内自体は驚くほどさっぱりと片付いていたのだ。

 

 

終了へ

タスカジさんのお風呂掃除をちょいちょい見に行きつつ、カオス海に浮かぶ幾多の衣類を分別していく。深い考えも迷いも無用。「要る」か「要らん」だけ。要らんもんは即時ゴミ袋へ。結果ほぼ「要らん」だった。気付けばカオス海は消え、時間も終了間近になっていた。

風呂場を見に行くと、長年蓄積された水垢を塗装に気を付けながらマイナスドライバーで削ってくださっていた。そ、それはちょっとサビが怖いし、そろそろ作業全部を終了してもらうようお願いした。

 

着替えをそのまま洗面所でしていただこうと思ったが、何故か固辞された。数分を残して玄関先で挨拶をすると、腕時計を見て「あぁ早すぎました、すみません」と恐縮している。もう十分密度濃く仕事をしていただいたのでお礼を言って気持ち良く送り出した。

私は満足していたし疲れもピークを超えていた…。

 

 

終わってみて

作業を説明する際にいちいちタスカジさんが謎の沈黙になるのが気になっていた。聞くと「事前に聞いて想像していたより全然綺麗で…」とのこと。

自分では相当気に病んでいたのだけど、他人からすると(他にもっと壮絶な現場はあるんだろうが)そこまでじゃないということなのか。確かに「どこから手を付けていいか分からない」とか「足の踏み場がない」というほどじゃないけれど、「なんとなくあちこちに規則性がなくモノがある」という感じ。

タスカジさんの知恵を拝借して部屋全体の雑然とした雰囲気を払しょくしたかったのだが、今回はクローゼットに特化してしまった。そこまで至らなかった。(お風呂は私のやる気次第で同程度にはすることが可能)

私の説明が足りなかったのかもしれないのだが、実はタスカジさんに「整理術・整理の方法などのアドバイス」を期待していた。

クローゼット整理の目途が付いた時点で風呂掃除に移行ではなく、「それよりあの辺この辺のごたごたをどうしたらいいか考えて欲しい」とお願いすることに思い至らなかった。これは自分の準備不足や集中力不足のせいであったと思う。

 

片付け・整理は、自分が主になって進めなければ納得いく結果にはならないなぁという気がした。

もちろん家事代行サービスを依頼をすることで、自らのやる気が出る、作業の効率が良くなる、自分が力尽きても飽きてもとにかく結果は付いてくるという利点がある。

そしてタスカジさんの中には「整理収納アドバイザー」といった資格や知識を持った方もいるので、自分で考えがまとまらない時とか拘りがなければ専門家に丸投げするお願いの仕方もアリだと思う。 

 

 

なんにせよ廃棄物

今回、最終的に準備作業も含めて出た廃棄物は、特大収納ケース・年代モノ掛け布団1枚・スキー用品一式2組、その他もろもろゴミ45リットル袋x6(多分、もしかしたらもっと)という量。

その日以降も、家の中でに廃棄・処分できそうなものは事有るごとに気付くようになってきた。実際「使うよねぇ」と思いつつ使っていなかったプリンタを捨てた。ほかにもあるはず、まぁそれはまた追々。

 

とにかく、片付け・整理前には「棄てる」という作業がとても重要なことがはっきりと言える。もちろん作業中にも廃棄物は出て来る。けれど今なぜこんなにも混沌としているのかと思う時、「捨てていないから」ということに思い至っていない。分かっていても少し売ったり捨てただけですぐに次のものを買ってまた容易に混沌に戻ってしまっている。負のループ。

片付けるにはとにかくスペースが必要だ。

まずはものを捨てていくことが、日頃から片付け上手になるちょっとしたポイントなのかもしれない。

 

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映画「女と男の観覧車」~珍しく邦題が成功してる

ウディ・アレン作品、初めてかも。
しかも #metoo 騒動で告発されてからとか、なーんかモヤるわー…

まあ映画も結局モヤる話だったわー
(書いてみたら案外楽しんでたみたいだけど)

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主人公ジニーを演じるケイト・ウィンスレッドが強烈。あ、あの「タイタニック」の人?未見だけどあの人でしょ?こんなゴツい人だった?可憐な乙女じゃなかったの?

…画像ググったら片鱗はあった、そんな華奢でもなかった。カワイイレオちゃまに比べたらだいぶ色々熟してらっしゃるように見えるわ。

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もうリアル42歳!じゃあほぼ劇中40歳誕生日迎える辺りリアルな役どころだね!それにしても貫禄すごい。目ヂカラすごい。おっぱいとか腰のボリュームすごい。何より血迷い方がすごい。キョーレツ。色々桁外れ。外れすぎ。

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ジャスティン・ティンバーレイクだってそこそこいい身体してるのに、ケイトとの対比で超軟弱男子に見えちゃうの。ジャスティンのリアル年齢37歳。大学(院?)生役、ふふ…(何の笑い)。筋肉ライフセーバーうんちく垂れチャラ男くん。なんていうか、ただ整ってて若いっていうだけの存在なんだけど、クソっぷりは印象深い。主人公に比べて実に軽い。発泡スチロール!

 

ギャングから逃げてきた義理の娘キャロライナは、その背景だけでろくでなしなのかと思いきやびっくりするほど素直で良い子。えー?そんなかわいい反応なの?とかいちいち驚いてしまう。すごい良い子だわーって。

チャラ男争奪戦なので、対する四十路のジニーは拗れすぎて外見だけじゃなくメンタルまで相当ヤバくなってしまう。

その痛々しさは、肉体だけじゃなくてまだ若い2人と対比させて描くゆえに突き刺さってくる。痛くて悶えそう。f:id:bionic_giko:20180717154327j:plain

確かに苦労してる。捻くれちゃうのも少しは分かる。でも全ては身から出た錆な案件ばかり。反省も修正もしないで若い男に入れ込む姿はもうお前は同じ女性として激しく恥ずかしいだけだ、やめろ!とか軽く怒りの感情が湧いてくる。

まずは連れ子の問題に真面目に取り組め。生活苦のせいにして子供の幸せを考えるよりも自分の不幸を呪うジニー。挙句に若い男と未来を夢見て常軌を逸して行くとか論外だろ。

女であることは捨てなくてもいいけど、若い頃の過ちを思い出しみろ。母としての自分を捨てるんじゃない!そこに息子がいるんだ!

 

ほんとにね。

マジかよ、オレこんな40じゃなかったよな、もうちょっとマシだったよな?とか自分を見つめ直しそうになってしまった。なんでお金出してこんな思いしなきゃなんないの(笑)

 

笑えないんだよー

ギャングに狙われる娘とか放火癖の息子とか、もしかして「現実離れしてウケる」ネタのつもりなのかもしれないけど(ウディ・アレンてそういうんじゃないのかなと勝手に思ってるけど)、全然おもんないし!笑えないし!

 

ウケたのは、やっぱりジャスティンチャラ男かな。

ゴリゴリの人妻と突然現れたいわく付きのバツイチチャーミング女子との間で真面目に揺れてる。いやマジでウケる。マジで迷ってる。(最終的には当然…ね)

哲学者(?)の友人相談してすげぇ現実的なアドバイスもらうとか、ほんとウケた。

 

ぁ…パッパ、可哀想やったな…(哀愁付け足しとくね)

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家事代行サービスを利用してみた。②

 

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前回、よしオッケーあとはその日を迎えるのみ!で終わらせたんだけど、もうちょいタスカジさんが来る前にした作業について書いておく。

 

まず要る要らん作業

まずとにかく要らないモノを捨てておく。モノを減らさないと整理しきれないかもしれない。タスカジさんが来てからやってもいいけれど、捨てていいのかの判断はタスカジさんには出来ない。

(想像)

「これはどうします?」

「えーっとどうしよう、」

「これは?」

「あっそれはえーっと、」

 

ええいまどろっこしい!時間のロスや!!いや迷うくらいなら捨てればいいってむしろ捗ったりするのか…?

あ、でも全てを仕舞うこと前提で「この山積みの衣料をとにかく片付けてください」という話ならどんどん畳んでどんどん仕舞ってもらえばいいんだろう。

 

限られた時間で作業をする上で効率はとても大事だ。限られた時間を有効に使いたい。残業はないし、あるとしたら私がする羽目になるのだ。嫌だ嫌だ!絶対イヤ!!

 

てことで私はまず来てもらう前にやることを選択した。

衣類や靴の他、フィルム含めた写真関連、手紙の束、ショッパー…とにかく出来る限り心を冷酷にして捨てることに努めた。1人作業は迷うことが多い。

しんどくなったらやめる、思い出に浸ったらやめる。そうやって数日。物置の3分の1のほどが空き、クローゼットの謎の段ボール(大)もひとつ消えた。

 

なんかその時点で結果が出た気が…。嬉しい。ゴミを捨て、空いたところに収納を、とポチる余裕もあった。

すごいじゃん私。万全じゃない私?あとはもうどんどん畳んで仕舞ってもらえばいい感じじゃない?

これもう余った時間はあそことかここの整理整頓について相談出来そう!

 

ところが。

見逃していたでかい山

クローゼット入って真正面にカオスな山があった…。

賃貸に住んでいた時に揃えた押入れサイズの収納ケース(経年で歪んでる)、更にその上に部屋着や寝間着、ベッドリネンとかの日々使うものが無造作に積まれた山。

見逃してたというか、そこはほぼ毎日手を付けているため片付け対象から除外してた。何故だろうか、大概なカオスだ。ここを整理するだけでも見栄えが全然違うだろう…

 

タスカジさんが来訪して「こんな感じなんです////」とクローゼットを紹介し、説明をしようとするその時まで全く認識してなかった。

「うあ?!」という声が出てしまった…⤵︎

 

作業開始

眼前のカオス山に心を乱されたものの、すぐに気を取り直して一番気になっていた上部棚の作業をお願いする。

「畳んで行けばいいんですかね?どんな風に?」

「どう仕舞えばいいか、それが分からなくて…」

「とりあえず季節別にしましょうか、ロールすると場所の節約になりますよね」

「衣類の入ってるこのケース、もう捨てたいんです、こっちの新しいのに移したくて、」

「捨てちゃうんですか?」

「古いし、ここに置くのに不都合があって…」

「(古い収納ケース眺めながら)うーん、まだ綺麗だし使えますよね…」

「んー…あ、じゃあこれを上の棚に?」

「ああ、それがいいかもですね」

という感じで相談しつつ、作業が始まった。

ただなんかサクッと行かない。具体的な作業手順が上手く指示できない。

 

予約をして支払い手続きをした時点から、タスカジサイト内のメッセージ機能でコミュニケーションが可能になる。そこでお願いする内容の話はしていたし、準備もしていた筈なのに…

 

主導は当然依頼者にある

作り置き料理や単純な水回りの清掃などと違って、整理整頓・片付けと言うのは全部任せっぱなしにできないのだ。

いや、そうしてしまっても良かったかもしれないんだけど。もしかしてその方が良かったのかな…話堂々巡りしてる←

いやータスカジさんもそれは戸惑うし困るよな…

 

実は終わった今も正解は分からない。

私はとても一生懸命頑張ったし、タスカジさんも本当にとても良く働いてくださったのは間違いない。それだけは事実だ。

 

続く

カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作 映画「万引き家族」~さすがカンヌ。地味!

映画祭最優秀賞とかなんか華々しい感じするけど、ハリウッド映画じゃないし、なんつってもカンヌってこういうのん好きよね…とても地味な映画。

強い感情が出てこない。鈍く鈍く訴えかけてくる何か。その何かを考えなきゃという気持ちになる作品だった。

 

 

国際都市東京のどこかの住宅街のぼろぼろの平屋一軒家に、一般社会からほぼ隔絶された人が暮らす姿を世界がどう観て理解するだろうか。まずちょっとそういうことが気になった。

この貧しく薄汚く見える暮らしぶりに、多分同じ日本人でもピンと来ない層もいるんじゃないかなとか思う。

不安定な収入で何か裏のありそうな人間が寄せ集まったそれは、まるで家族に見える。誰が親で誰が子供で更には孫なのか…なかなか実態が分からないのだけれど、なんとなく家族に見えている。

2月の冷え込む夜、男は虐待されていると思われる少女を見かけて連れ帰る。ここに住まう人間たちに瞬間的に膜が張られる。それに冷たさを感じて胸が一瞬縮む気がする。

「誰なのか、どこから来たのか、犯罪じゃないか、延いてはこの暮らしが明るみに出る危険因子では…」

膜の向こう側でそんな思案が揺れる。しかし気付くと膜は溶けてなくなり、少女はその集団に収まってしまう。

温く湿った家の中。優しいのか苦しいのか、感覚が麻痺してしまう。

 

物語はいつから始まってたのだろう。もともと形を成しているのかも分からない集まりが、少しずつ崩壊へと進む。

最初から形無いものだとしたら崩壊というのもおかしいが。

 

「この不安定さは日本の姿そのものだ」と誰かが解説しているのを読んだ。

 

確かにそんな気がする。

仕事、未来、夢、老後、それよりなにより今の生活そのものにすら安心感が持てない。明日をも知れない暮らし。家を持ち、食事をして、掃除をし、着る物を整えて、毎日仕事へ行っていても「安心な幸せ」が実感できない。

何かをきっかけに転落するかもしれない不安と背中合わせの私たちは、人の不幸を見るというより身につまされている。

 

そりゃもちろんせっかくある仕事を続けられないだらしなさはダメだ。でもそのだらしなさが全ての原因かと言ったらどうだろう。…まあ、このリリーさんの人の場合はそうかな(苦笑)

頑張っても報われない世界に疲れる。頑張る気力もうまく出せない。今まさに自分もそうだ。

雑なものばかりに支えられた暮らし。

汚れたものを見て見ぬふりしてるのに、放り出せずに抱えて生きる息苦しさ。

正義とか悪とか、そういう線引きが欲しいのじゃない。否が応でも抱えてるしかないのだから。どうしたらこの汚れた不安から逃れられるのか。

 

これを「万引きを賞賛する映画」と捉えるひとって、もしかして完全なしあわせを手にしているのかな…。

 

やっぱり国際映画祭受賞ってちょっと不思議だ。どんな風に見えるんだろう、この日本という国が。その舞台が首都東京であることを。

それともどんな進歩発展した国にも、こういう不安はあるんだろうか。

ただ生きていくことがいかに不安定かを、思い知らされる映画だ。

 

 

リリー・フランキーさんの底知れないキャラクターの宝庫をまた見せつけられてしまった。

以前YMOのインタビュアとしてむちゃくちゃ緊張してるの見た時は、「リリーさんにもこんな普通な感覚あるのん?!」と思ったりする程度には変態だと思ってた。

テレビの時って"バリっとした小洒落たスーツとハットを着こなすステキおじさん"がデフォで、ついカッコイイなぁとか思っちゃう。でもあの人ラブドール集め公言してたり、言うことがクズっぽいし、とりあえずやっぱり変態枠。

これまで観てきた映画の中の役柄はほぼ「狂気」に括られる気がする。めっちゃ怖い、もう理解不能なくらい怖いひととか、背中に闇しか見えない謎の医者とか、妙に優しいダメおじさんとか…ん?今回の役はそれに近いか。

バリッとしたスーツ来たら化けるとは思えないくらいだらしなく貧相でしょぼくれた裸…もう絶対ジムとか無縁の。

それがもうなんていうか、この映画の象徴みたいで。

真正面で観るのが辛い。

リリーさんの不安定さ、奇妙さが完全に映像化されてたな、これは。

 

なお、後半になって急に豪華な脇役がどんどん出て来る。余りの豪華さについ浮かれてもしかしてこれってすごいハッピー大団円とかにならない?とか勘違いしちゃうくらい。

でも寒くて悲しくて寂しくて、痛くて痛くて、鞭打たれるような結末に進んでいくのだ…

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