ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

ドラマ「BORDER 贖罪」

アンサーストーリーとでも言うんでしょうか。

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連続ドラマの最終話から3年経ってからの、です。

「BORDER」本編については「CRISIS」についてのブログにちょこっと触れてます。原案・脚本が金城一樹、主役 小栗旬てことでテーマがちょっと似てます。

bionic-giko.hatenablog.jp

本当に好きな作品だったのでこのスペシャルは待ちに待ったと言ってもいいです。楽しみにしてました。

でも!!序盤で気付いたんですけど、あの結末が良かったんですよ。少なくとも私にはすごく好きな終わり方でした。

正に「BORDER」を超えた瞬間でスッと幕を引く。

心が残るじゃないですか。法で裁かれない悪人を突き落としてしまう、あの天秤に揺れ動くさまを小栗旬が見事に演じきりましたよね。

 

 

 

さらに、じゃぁ「スペシャル」で何を伝えるのか?というところに気付いてしまいました。

答えはどこにあるのかを視聴者に問いかけるような、「ご自分で探して」みたいな終わり方をしたのに今更「正解はこちらです!」とか興醒めじゃないー?!まあ私は特に答えは考えなくてほぼ忘れてましたけど←

そうは言っても「あちら側に行ってしまった」主人公 石川はこれからどんな処遇になるのか、自殺や脳内の弾丸で命を落とすなんて結末は絶対ないとしたら、どんな立ち位置で罪に向き合うのか、そんな最終回後の悶々とした気持ちは思い出しました。

思い出したんだけど、今作もそんな調子で「どうなると思う?ん?どうなるとおーもーうー?」みたいな粘っこい引っ張り方をします。その粘っこさがちょっと退屈しちゃったり←

 

結果的に可もなく不可でもない結末になっちゃった気がしましたけど。

そんな中、満島真之介國村隼か鈍い光りとでもいうような存在感を醸し出してました。

満島真之介は穏やかで爽やかな青年風なのに、冷酷で自分の思い通りに事が進まないとキレてしまう犯罪者。いつも陽気な役どころが多い気がするけど、今作はまさにサイコパス。くったくのない笑顔の奥に潜む狂気。そのくったくのなさって天性のものだと思うので、上手いキャスティングだなぁと思いました。

更には國村さんの眼の演技。台詞はないのに伝わってくる。言わずもがな、名優のいぶし銀なシーンでした。あれだけでも観た甲斐があったというもんです。

 

小栗旬の声って結構低音で、しかも序盤の画面が暗くて、何喋ってるか何が写ってるかはっきりしないシーンが多くてほんとに結構退屈してしまった。もともと陰気な役柄とは言え今作は大罪を背負ったもんで、もう死神に取りつかれてる匂いぷんぷん。多分序盤は目の下に黒いメイクしてたよねってくらいでした。

 

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公式サイトより

 

その分、飄々とした大森南朋の語り口が滑らかに爽やかすぎるくらいに聞こえます。これも大森南朋ならではの、場に馴染んでるのか浮いてるのか分からない不思議な存在感。大好き(太鼓判)。

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公式サイトより

 

名脇役も健在。異彩を放っていた野間口徹、浜口謙太の両人と滝藤賢一…闇の仕事人たちが今作も活躍。いやもうちょっと大活躍して欲しかったかな…

 

 

 

彼らの正体、詳細は公式サイトに出ていて調べて良かったです(笑)彼らだけじゃなくて、主人公から主要人物についてはドラマでは触れられていない背景が掲載されているので見てみるもんですね。

小栗旬も衝撃だったという連続ドラマの結末から3年。その心境など、小栗旬の単独インタビューも掲載されてました。面白かったです。