ぎこの観たもの聴いたもの

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

アニメ「スパイダー・スパイダース」ヒロイン良き良き

世界には悲しいことが起こり、子供や動物は虐待され、嘆いてもどうにもなならないのは自分自身のこともそうで、折れたり凹んだりする人生だ。それでも映画に夢中になれる。ほんの2時間でもそれを忘れていられる。映画の良さをしみじみといつも感じる。

 

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これは本当に実感した。

父の施設へ行って母とちょっと揉めて(母自身は何とも思ってないだろうけど)、父にうんざりしてからのシアター入りだった。帰り道、足取りはとても軽かった。


久しぶりにのIMAX3Dでちょっと酔った。

漫画はいいなー

アニメはいいなー

 

とある映画ブログでこの作品の良さについて、物語から作画に至るまで書かれていて、これはIMAX3Dで観なくては!ととっさに予約した。

これを読んだら「お、ちょっと観てくっか」ってなる!きっとなる!

www.machikado-creative.jp


もともとアメリカンコミックにはまったく興味がなくて、スパイダーマンなんか全身タイツだし無防備だし、本当に魅力を感じてなかった。なのに何故だか実写はけっこう観てる。今はトム・ホランドがタイプだからだけども。とっちゃん坊やって(すごい古い言葉かなこれw)感じでもう大好き。
bionic-giko.hatenablog.jp

 

それでもってなんやかんやでいつも鑑賞後は満足してる。ハラハラして目を瞑ったり、何が起こってるのか目を凝らしたり夢中になっている。


今回はアニメ。まさかのアメリカンコミックのアニメ。アメリカの作るアニメ(ディ〇ニーとか〇ィズニーとかピ〇サー含めてディズ〇ーとか)のクネクネした過剰に滑らかな動画がとても苦手。もはや現実離れしてる関節柔らかすぎる動き、苦手。

ところがこれは、そんな従来の(私にとっては)過剰なコマ数を半分ほどに減らしているという。

 

昭和のアニメで育った私にピッタリじゃないの!と。

ていうか、コマ数減ってる分作画にものすごく時間をかけて、一コマが絵画のような仕上がりって言う。

"ああああん!それってまるで安彦良和氏のイラストじゃん!ファーストガンダムじゃん!"

ていう心の叫びに素直になって、心してシートに体をあずけて本当に良かった。正解。

一コマ一コマを焼き付けるように観た。本当に瞬間瞬間がいつも絵画のように美しかった。

悲しい現実にぺしゃんこだけど、複数のスパイダーマンたちの大きな哀しみとそこを乗り越えてくる「信じて跳べ」が何度も繰り返されて気分がハイになってくる。キーワードは「It’s a leap of faith 」。あ、これ、さっきのブログの受け売り。てか、コマ数の話もみんなそうだけども(笑) 

このブログを読まなければこんなにのめり込んで観たか?という。そもそも劇場じゃなくてもいいやって思ってた。ありがとう、街角クリエイティブさん!

 


てことで同じことを書いても意味ないので、あとは私の雑記。

実写版スパイダーマンに出てくるガールフレンド"グェン"はゼン・デイヤ扮する大人びた魅力全開。アニメはほんのちょっと未来から来た本物のヒロイン スパイダーガールとして描かれてる。これがまた本当にゼン・デイヤを上回るキュートさ、生意気さ、妖艶さバリバリだった。

とにかくスーパーヒロインが大好きな私、釘付けだし、実写版も是非是非、ゼン・デイヤに変身して欲しい気持ちが高まる。

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ほんとこの類似性素晴らしき… 


Japanese Girlは日本のちょっと手の足りないアニメから引っ張ってきたみたいなクォリティ。可愛いJK。カタカナや漢字で思いっきり日本っぽさを出す絵だし、声優も日本アニメに溢れてるあの声。ただし喋るとチャイニーズっぽい。んー?この辺りはわざとなのか、海外では同じように聞こえるのかちょっと謎。いずれにしても違和感覚えるのは日本人だけかな。

人種や時代を超える物語。どの世界にも通じるよ、誰でもヒーローになり得るよ、哀しみを乗り越えて勇気を持って、自分を信じて行こう。

 

…観てないと多分響かないと思うけど、むしろ「クッサww」てなるけど、いや書いてても鼻で笑えるけど、観て!!!観たらついついそういうことが伝わって来るから!

別に伝わらなくても、本当に「マンガ見てるみたい」って楽しいから!2時間、現実をしんどさを忘れるから。

 

全身タイツがダサくても、中年太りがダサくても、なかなか上手く飛べなくても、時間は流れていくし、ダメなものはダメだ。どこかでちょっとだけ、変われたらいいんだけど(あんまり信じてないけども)。

 

 

いつものように春がくることにいつも戸惑う

先日の強い風雨に、咲いたばかりの木蓮がたくさん落ちていたのを見て悲しくなっていた。でも残ったもっとたくさんの花が青い空に白く輝いてる。

木蓮の花の時期をいつも忘れている。3月だ。

 

 

昨夜、急に時間が空いたのでアカデミー作品賞ほか諸々受賞の映画「グリーンブック」を観てきた。週末に予約しようとするといつもプレミアムシートがいっぱいだったのに、レディースデーの午後になっても夕方の回に予約できてラッキーだった。

もっと黒人差別のいわゆる毒々しさのある作品だと思っていたのだけど、もちろんそういう場面はたくさんあったのだけれど、鑑賞後の気持ちがとても優しい。柔らかな時間が淡々と流れて、気付くと自分の中の喜怒哀楽をみんな使って夢中になってあっという間に終わった。終わってしまったことが残念に感じるくらい、とにかく良かった。

序盤で嫌悪しか感じなかったトニーの嫁になりたいっ!!て思いながら帰った。我ながらおかしかった。

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数日前から大橋トリオさんファンクラブ会員向けに、ライブ後のMeet&Greetの応募メールが来ていた(なんというのか、ご本人と語り合ったり写真を撮ってもらえる時間、多分だけど)。

抽選に当たりそうなやや小さめホールのチケットはもう譲ってしまった、いやあってもサカナクションのライブに行くから困るんだけども、じゃあNHKホールの方に申し込むかな?いやいやううっん!とか悶々していた。

よく考えたらご本人に会っても恥ずかしいだけだし、ツーショット写真撮られてもやっぱり恥ずかしいだけだし、何を悶々としてるんだ私は?と急に気付いて平常心に戻った。

 

 

出社前にアレルギー耳鼻科の受付30分前に来て並んだ。出遅れたとはいえ、いつもより列が3倍くらい長い。花粉症最大瞬間風速100m(普通にピークって言えばいいやな)くらいの時期なのだし当たり前だ。私のアレルゲンには植物がなくて、ただただ巻き添えを食らっていることに損した気になってしまう。お薬がちょうど切れるから致し方なし。

受け取った番号札の数字、これはもう3時間コースに決定だった。受付を済ませて出社した。順番はネットで確認できるので近くなったら行けばいいのだ。タイミングを見計らって昼前に会社を出たものの、結局バスがとても遅くて心臓が破けそうに焦ってしまった。

昼休み終了ギリギリで会社に戻る。日課のお昼寝も出来ず、とても疲れたし眠い。

 

もう二度と会わないだろうと思っていた人のことを、何年も何年もずーっと考え続けていた。「また会いましょう」という文字はとても不思議だ。何度も何度も読み返すけれど、胸になかなか落ちてこない。お水を飲めばいいのだろうか。

 

少し冷たい風も、キラキラする陽射しも春だ。

桜は少し早そうですね、この春は。

 

猫、2匹目のえぐさ…一緒に居てくれてありがとうだよ…

 

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この3項目ね

 

最初に言うけど、つらいけど、きついけど、かわいいがその数万倍って話なので。そこ前提で。ほんと、「すごい」…。

いや、まあもしかしたら猫としては普通なのかもなんだけど。

 

実は1匹目がとても猫らしくない猫だった。猫には違いなかったが、よく猫飼いのひとに「それは猫じゃないよね?」と訝しがられてた。まあ私にとったら初めて飼った紛れもない猫だし、猫ってこんなもんだと思ってた。若干聞いてた話と違うなー?とは思ってたけど。

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最初の子



簡単に言うと「大人しくて問題を起こさない猫」だった。保護された猫の里親募集に名乗りを上げてすぐに決まった子だった。保護された時の猫風邪を拗らせて入院になったりして譲渡が少し延期になったけれど、迎える気持ちは全く揺らがなかった。

家に連れてこられた日も、するっとキャリーから出て来ると家の中を1周し、トイレを確認していた。隠れることもなければ怯えることもなく、問題は初めての猫に緊張で眠れないと言う私の方だけだった。

 

以来、記憶を辿れば「これは…!!」というのは、子猫時代に「トイレットペーパーでえらいことになった」という猫飼いにとってはあるあるな話だけ。それもせいぜい2巻を穴だらけにされただけで収まった。言うほど猫じゃらしで遊ばないな?っていうくらいおもちゃにも興味を持たなかった。

「シャーッ」も言わないし、噛まない蹴らない、常に安定のご機嫌、平常心だった。一気にエサを食べてよく吐くという習性だけは難しかったが、人のいない間に何かを盗み食いするとか言うこともなかった。気付くと「触り心地のいいおじいちゃん」と住んでいる様な感じだった。

呼べば返事をし、されど過剰に関わらず、スキンシップは好む。愛らしく優しく癒される存在だった。本当に、4歳くらいで警告された病気(腎臓系)以外に困ったことがないまま、結局その腎臓が原因となり14年でお別れを迎えた。本当に一緒に生きてもらえて、私は素晴らしい人生だと思った。

 

今の猫。今年夏で2歳。

「非常に猫らしい。いつまでも子猫のように暴れ甘えじゃれる。」

 

かわいいよおおおおおおおおお

お家にひとりでお留守番させてるのがもう死ぬほどつらいよおおおおおお

蹴らないでぇええええ噛まないでぇええええええええええ

何がしたいのぉおおおおおお

紐食わないでぇえええええええ

口が臭いいいいいいいいい(歯茎悪くていずれは抜歯が必要との医者の見解)

 

 

ざっとこんな感じ。

「シャーッ」て怒ったりしないけど、甘えたい欲求が満たされない時の暴君振りはもうどうしていいか分からない程に大荒れ。

 

 

 

だけど、ほんとにかわいい。

 

猫は人生。と、 岸 政彦氏が言っていた。

出会う猫出会う猫、すべて違うに決まってる。思い通りにならない。

そして、いつか自分より先に居なくなってしまう。

だからこそ一瞬一瞬が愛おしい。

猫、ありがとう。

 

 

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                                                                今の子

 

 

TOTO「『40 TRIPS AROUND THE SUN』ツアー」in武道館 難しいことは分からないので感じたことをメモ

ルカサーさん、日本大好きなのはよく分かってるけど、「budoukan」はそろそろちゃんと言えるようになって?(笑)「arigato」はもんのすごくネイティブに近いナチュラルな発音になってたけど…あ、うん、じゅうぶんえらいか!(笑)

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遡ってみたら、2014年、2016年に続き3連続の参戦だった。なんか毎回待ちわびてたというのではなくて「ん?まだ買える?」とか「今回どうしよっかな…やっぱ買っとくわ!」みたいなぎりぎりのチケットゲットで、つくづくTOTOに関してはラッキーだと思う。そして毎回「はぁやっぱ好きチョー好き。行って良かった。」って満足。

もう死ぬまで迷わず行こうと思う。

 

Key

今回はペイチさんが不在…!ペイチさんのピアノほんとに好きで、結構ショックだったな。でも若さ溢れる(?)ゼンヴィアーってピアニストが新鮮だった!ルカサーさんはかなり気に入ってる様子でハイテンションで何度も紹介してた。

後で調べたらプリンスと演ってたらしいのでそんなむちゃくちゃ若いってこともないのかも。(TOTOメンバーの中に入るとね、うん。)

最近ひたすら椎名林檎のバックで活躍するヒイズミマサユ機氏とか伊澤一葉氏のジャズっぽいフリーダムな鍵盤に心酔している。あまりのカッコ良さに震えたり泣いたりしながら動画を延々と観続けてた。クラシック畑だった人間にはやはりあの溢れ出る才能アドリブプレイに憧れが強い。

ゼンヴィアー君のプレイは対して正統派な気がして、それが新鮮だったのかも。指使いまでは武道館2階センター席では見えない。アドリブ風の音運びは不協和音とかシンコペーションがほとんど盛られてなくて、とても美しい旋律だった。もちろん早弾きも余裕でこなすオールマイティさは伝わる実力。

スティーブ・ポーカロさんのシンセは相変わらずキラキラであった…。若干控えめにしてるかも?とは思ったけども。これぞTOTOという音だし、やっぱり80年代サウンド真骨頂。

おじいちゃんになってからは一番かっちょいいスティーブ。スマートでシュっとジャケットを着こなし、白髪のロン毛もめちゃめちゃステキ。他のメンバーはほんと見習っていただきたい。あと、次からは椅子を用意してあげて欲しい(心配)。

 

先日新しいアルバムを出した大橋トリオさんがラジオでチラッと言っていた「音楽界って古いサウンドをリニューアルして新鮮に聞こえるサイクルがある」て感じの話を思い出す。最近やっと80年代をちょっと取り入れても恥ずかしくないというか、ヤバイ感じにならない時代に入ってきた、微妙なんですけど、と。分かるひとはすぐ分かる、という音が入ってるそうで、なるほど聞けば「これか(笑)」てなった。あのシンセの音。なんでも流行って一周して「懐かしい」から「新鮮」になるものね。

ショワーーン!シャリリリリーン!て音(伝われ!w)80年代の洋楽、DuranDuranやCultureClub、個人的にはKajagoogooが好きで…(完全に逸れてること承知で懐かしさのあまり貼る)

TOTOの分かりやすいのを探してみたけどただ観ることに熱中してしまったので挫折(別に自分のためなのでええんや!)

youtu.be

 

Drum

昔は大嫌いだったドラム。いや語弊が。苦手だった。

たぶん、下手なバンドでスタジオに入ると一番はしゃいで叩きまわすのがドラマーだったから。うるさくて一切話が出来ない状況になったからだと思う。持ち歩けないし自前の持ってる人はほぼいないからとも分かる。でもまあ、総じてドラマーははしゃぎ過ぎだと思う(強い偏見(プロは知らない))。

客席でめっちゃ歌う人あかん!てブルーノ・マーズの時に書いたけど、ドラムのエアもあかん。音が出てない分まだマシ?いやいや。

         動  き  が  う  る  さ  い  ん  じゃ!

今回、隣じゃなくて斜め下にいたおっさんお前だ。激しい被害はなかったけど、空のペットボトル振り回しやがる。もし隣ならペットボトル取り上げて遠くにぶん投げて「取りに行って戻って来るな!」って(略)

ここ何年かで、ドラムの前に衝立がセットされるステージが増えてると思う。今まではドラムの圧倒的な音量との他のパートのバランスが取りづらく結局全体が爆音になる、という按配だったんだと実感。

あの衝立のおかげで、騒々しさを感じずに済むしそれぞれのパートの音が際立つ。ライブの良さや盛り上がりに「爆音」が必須な訳じゃない。全ての楽器や声のクリアな音が聞き分けられて、なおかつそのアンサンブルに酔うことだと思う。

思えば2016年のツアーのドラマー、キース・カーロックに魅せられた(評価は高くないんだけどね…)。自分の鼓動にそっと覆いかぶさって身体を振動させるような深い打音に感動した。ドラムプレイで感動したのは初めてだった。大大大好きなフィル・コリンズのライブでさえ、ドラムソロタイムは無になって待つくらいにはダメだったのに…(でも最近長いドラムソロとかやってるライブ見てない)

シャノンさんは、やはりはしゃぎ感もなし、クールに美しく打音が聴こえてくる。押してこないドラム、ほんと好き。あんな音が出るのに静かな存在主張ってもう素晴らしい。

「バシャン」というより、高低かかわらず圧があってクリティカルな打音が好きなんだとも思う。ティンバレスの音に惹かれたのもたぶんそういうこと。自分の好みも分かってきた。とにかくドラムに注目するようになった。これって自分の感性に別のページが開いたようでうれしい。

和太鼓(大太鼓)の激震は今も無理。具合が悪くなるのは変わらない。 

 

ギター

エレキギターにも特に惹かれない人生だった。(ほんとこんななぜ洋楽を聴けたのか、我ながら謎)

日本人にも世界から支持される凄いギタリストがいるのは知ってる。でも特にピンとこなかった。TOTOが好きになったのも80年代ロックに親しんだのも、どっちかというとシンセなどの鍵盤の重厚な音色に惹かれたのかなと思ってる。

今回、知らない楽曲が割りとあった。それは勉強不足だったり聴いても以前から好きな曲を押し出すほどに頭に残ってないという理由なのだけど。

それでもドラムとギターを一生懸命摂取していた。なんか感動しすぎてぼんやりしながら「どうしてこんなに聴かせて来るのかなぁ」と思ってた。

ルカサーのギターはひずんでもクリアでも、とにかく頭の中が痺れた。この響かせ方ってエフェクターのおかげ?とか思いつつ、誰のギターでもこんな気持ちになることはなかった。やっぱりルカサーがすごいのでは?に行き着く。服のセンスはないけど。

ステージの世界観が一瞬で変わるギターの響き。ちょっと泣けたんだよね。

 

 

パーカッション

レニー・カストロおじいちゃん。パーカッションていつもものすごい種類の楽器の中に埋もれてる感じ。それ全部叩いた?って思うけど、ラストの「africa」で多分やった。多分全部叩いた。あと、オフマイクで叫んでた(笑)すごい声量だったし一瞬で世界持ってかれた。

 

 

TOTOのオリジナルメンバーって、ポーカロ兄弟(ジェフ、マイク)は亡くなってしまったし、今回はペイチさんもいないし、もともとスキルがすごいバンドだけどいつもいつもすごいサポートメンバーで情報を得るのが本当に大変。そんなに海外事情も知ってる訳じゃないから、名前調べてwiki行ってないと記事調べて…みたいな。

 

ルカサーひとりになってもTOTOって言うんだろうけど、みんなほんと、健康に気を付けていつまでも欠けないでいて欲しい…

また来てね。

 

ベースとかコーラスや管楽器とかオールマイティなひととか、すっ飛ばしちゃったけどすごいんだよ。ちゃんとした解説はこちらでどうぞ(笑)

rollingstonejapan.com

映画「ある天文学者の恋文」…涙に吞まれない強さ

なかなか逢えないひと、特別なことを共有するひと。自分の人生そのものとも思えるそんな愛しいひとが、自分の知らぬ間にこの世を去ってしまっていた-------------

多分ほんとうによくありそうなネタだけど、上手いこと作ってあったなぁ…と。そもそも涙腺バカにはその話の気配だけで泣けてしまうので、ものすごく一生懸命になって感情移入をせぬよう覚悟を決めて観た。

 

インフルエンザに罹った時のように全身の力が一気に地面に吸い取られる様な苦しさを何度も感じた。

そしていなくなってしまったはずの人から次々とメッセージが届く事態の中、現実が理解できないし実感もない。空洞のようになってしまう主人公に気持ちがどうしても入っりそうになる。若干画面を遠ざけたりした(無意味だ)。

ショックを受けつつ霧の中でもがくかのような彼女の行動力はメッセージと合わさって、彼の死だけでなく自分の人生も受け入れる時間となる原動力になる。その時間は長いのか短いのか分からない。日は暮れ朝は来ているのに、それを数える余裕がない。だから観ている方にもどれだけの日数が経っているのか実感がない。

それにしても、死を覚悟して準備した彼からのメッセージは、全てに愛と知が満ちている。溢れる幸福と寂寥がない交ぜになって、その深さと力強さに物語を追うことをやめられない。

 

実は、冷めた目で見てしまうと若干の気持ち悪さがあったりもする。

周到に準備された大量のメッセージやプレゼントはあまりに頻繁かつとてつもなくタイムリーで、何もかも予見していたというより「どこかで見張られているのでは…?」という感覚に襲われてしまう。ミステリーのジャンルも入ってたりするのはそのせいなのかな。

どうやってそれらを準備し死後も届くようになっているのかは、彼女が必死に手繰り寄せて解明されていく。

やっぱりこれは普通に恋愛映画だと思う。

 

圧倒的な質と量の恋文たちは、喪失の絶望を救うには十分であった。そして生前の関係がいかに崇高で濃密であったかを観ている者に思い知らしめる。

彼が生きて主人公と愛を育むシーンは冒頭のほんのわずかしか描かれていないのに。

 

天文学者には、本当に予知能力があるのかも?本当にそう思ってしまうのだが、まるで彼の病状が同時進行しているかの様にタイミングがずれて行く。その時の彼女はもうほとんどのことを受け入れて、対処する方法を見つけている。

親子ほど歳の離れた優れた学者を骨抜きにするほどに、彼女も聡明なのだ。 

 

途中で何度か突っ伏す勢いで泣いたりしたけど、呑まれないで立て直せた。主人公にも彼女を死後も支える彼にも、そういう力強さがあった。

良い映画だった。

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彼女のあだ名(?)が「カミカゼ」だったりカフェで「グリーンティ(緑茶)」を頼むとか、なぜかちょっと日本を匂わせることが散見される。…特に嬉しくもないし必要とも思わないんだけど、「ん?」て気になる(笑)