ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

映画「コラテラル」~マイケル・マン監督良き…

2004年公開だって…もう15年近く前なのか。

当時ちゃんと劇場で観たのだけど、

"トム・クルーズ、白髪にして渋く非情な殺し屋に挑戦!これまでのイメージを払拭する悪役!"

みたいな謳い文句しか思い出せなかった。先日「ヒート」を観てチョー感動して、マイケル・マンの監督だったと今更ながら知って、再度観賞。(amazon primeで飛びついたんだけど悲しいかな吹替えだった…ぅぅ)

 

(「ヒート」のブログを鼻息荒く書いてたんだけど全然まとまらなくなってイマココ)

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やっぱり全力疾走するし無謀な行動もする…しかも非情と言いつつなにげに心があってイメージ払拭できてないよトムさん…。

尚、逃走した標的を追いかけるためにガラスを椅子でぶち破って飛び出す時にちょっとコケるの。臨場感を出すために敢えてそのテイクを使ったのだと思うけど、「ふふ」ってなっちゃう私、悪いです(笑)

 

一夜の出来事なので、全部夜の風景。店の灯り、街路灯、ビルの灯り、人の息、暗いのに熱がある雰囲気はマン監督の得意なところ。

「都会には人情がない」と抑揚のない口調(吹替だけど)でタクシー運転手に語る。「情」を強く意識しながらも「非情」な仕事を遂行しようとする殺し屋。

言葉にほだされ、恐ろしい所業の片棒を担がされるタクシー運転手。心の底から震えあがるのに、どうしても殺し屋の言葉に心を掴まれてしまう。

 

悪人と善人のあらゆる葛藤を描くのがマン監督は好き。その世界が私も好き。

 

対極にある心同士がなぜか交錯して境が曖昧になる。人の心がどちらに振れるか究極の場で試される。結果が全てだけれど、そこにあった心にも嘘がない。もどかしく苦しい結末だ。

マン監督はバッドエンドの中にこういうもやもやをいつも残す。無残に命が散っても、心が目指す高みは消えないのだと思わせる。正しいことは正しい。その通りに生きられない人の中にも「正しさ」がある。

 

 

……

 

 

 

ポエムか!!!!

 

とにかく「ヒート」が良いから観て!

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でもマイケル・マン監督は「マイアミ・バイス」が一番だから観て!!!

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