ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

映画「怒り」

えーっと、「シン・ゴジラ」はいいぞ。
あーっと、「君の名は。」はいいぞ。


てところはお伝えしておきましょう。
ゴジラに興味のない方でも、エヴァを知らない方でも(ボクは両方です)十分楽しいです。
なんなら日本語字幕上映を1度観たいけど、それなら盤をじっくり観ればいいかなというタイプです。(10回も観るというどうかしちゃってる人が多いみたいですけどw)
あ、でも盤買うほどかって言われたらちょっと…(どうでもいい)

アニメに興味がない方は、アニメを無理にお勧めしないです(笑)
新海氏のこれまでの作品を知らない方なら、それなりにドラマチックで美しい風景描写に感動すると思いますけど。


で、その2本はあまりにさまざま語りつくされている(まあ、ちょっとベクトルが違う報道が多いですけど)ので、自分の感想はいいかなー

ということで、ブログは鑑賞したという記録のみで(↑これ)
本当に趣味としてすごく楽しめた2本でした。



で「怒り」です。

そう!大っ嫌いなケンワタナベ(←カタカナ) です。
なのに、もう全然良かったです。…チクショウ(小声)
もうあの人、ハリウッド行かないで良い日本映画に出てればいいと思いました。あと、映画以外のところでドヤ顔で露出するのもやめればいいのにって、個人的に思いました。
本当にこの辺りはただの好みだけど、
俳優で観たい映画の選択肢が増えたり減ったりするわけなので、その辺の好感度を頼むって感じです。


総じてキャストは豪華です。ケンワタナベが主役と言い切れない、多くの主役がいました。役柄もそうなんだけど、キャストもそのクラスばかりです。

好きも嫌いも関係なく、皆すごい演技で、本当に息が詰まるほど没頭しました。

 ピエール瀧においてはどうなのってアレですけどもw)

 

すずちゃんのボーイフレンドの役者は知りませんでした。 最初は色々「?」なんですけどまさかの良さがじわじわ発動される役でしたし、十分に他の先輩たちに引けを取らぬ演技を見せました。

そしてなんと音楽がRyuichi Sakamoto(英語)です。
あの方も病気する前からちょっとあらぬ方向へ行ってしまってて
これまた個人的に「どうしたもんだろうか」という気持ちを持て余してましたが、映画音楽については世界からもオファー有り評価も有りですし、そしてこの作品の予告を観るたびに「ああああ」ってやられてたので、なんか久々安心しました。

ほとんど音楽を感じないほどの(実際に音楽がない場面は多かった)圧倒的なストーリーと映像なのですが、ふと気付くと耳より脳に直接、なにかしらが響いてました。
ストリングスだったり、パーカスだったり、彼の独特のコード(これが好きなんだなー)だったり…
 


この映画タイトルの「怒り」が何なのか、自分にはよく分からなかったです。強烈な印象のキーワードめいたもので、本来の意味は人それぞれに考えるものなのかなとも。

 

ボクには全体的に「哀しみ」しかなかったです。怒りは湧いてきませんでした。感じることもなかったです。
なんというか「怒り」より「戸惑い」が先に来てしまう感じです。


もうどうしようもなくどうしようもなく、誰にもどうしようもないことばかりで
哀しくてつらくて、でも最後に号泣したのはひとつだけ救いがある結末だったから。

 


これがこの映画の言いたい事なのかはやはりわからないけど、人っていうのはこういうどうしようもないことに押しつぶされながらもがくように息をして、どうにか生きてるんだなぁって。
そうして哀しいままのことは哀しいままで なんとか届いた思いが誰かをなんとか救うこともたまにはあるんだなぁという。
本当に「たまに」。哀しいほどに「たまに」。


みな何かしら、誰かへの気持ちが揺らめき、それを相手が感じ取るか感じ取らないかに鈍感なんだと思います。でもそうでなかったら自分の心が守れない。大切な人なのに、その気持ちが間違ってるのかもしれない、そういう揺らぎ。
人はみな弱くて、誰かに寄り添いたい。
(しょーもない文と言葉しか出てこなくて結論がない、情けない、泣)


きっつい映画でしたが、久しぶりの邦画、当たって良かったです。


重苦しい気持ちでシアターを出たものの、友達とその後3時間「星野源縛りカラオケ」に行き、ただただストレスを声で発散してきたので、まあまあ笑って帰りました。
星野源、結構難しいっすわw

この映画観たら、そういう相殺できる何かをしないと帰ったら死ぬんじゃねぇの?とか思います(笑)
(普通の人はそんなにならないw)




余談
最前列辺りにいた高校生っぽい男子3人組がめっちゃ気になった。
「お前らこんなの観てないで、隣でやってる参勤交代リターンズとか、別のすずちゃんの4月は君の嘘とか観てろ!!」とか言ってやりたかったです。
彼らが心配です。むしろ「なんか意味わかんなかったな」「途中寝ちゃってたわ」とかバカな奴らだったらいいのにとか思いました。(どうでもいい)

 

 

※追記

鑑賞後友人がレビューチェックしたところ、自分と似た感想や、原作の話を書いてる方がいたらしく、実はやはり映画には描ききれなかった部分が多く、そこにこそ「怒り」が表現されているのでは?という話ですので、別の友人に原作を読んで聞かせる様に手配しました(現在読書モードが全然来ていないボク)