ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

少しずつ癒されていくのにそれが寂しい................「オーガスタキャンプ2017 in 富士急ハイランド」

これも、何か月も前から決まってたライブ。毎年同じメンバーで楽しみにしてた。

 

猫が亡くなってから10日。

自分があちこち出掛けることをなんの苦も無くやってたのかと(いや、実のところたまに「んはあぁぁぁ…よっっっこいしょぉぉっっ」みたいな腰の重さはあったけど)思い知る。

家に一日中いることは好きだ。これまでの人生で家の中に動物がいなかったことがないし、みな四六時中べったりとくっつかない適度な距離を保てる動物だったので生活に制限はなかった。ただ同じ空間に自分を慕ってくれる動物がいるという気持ちは何にも替え難い。それが今、実感できないのがつらい。

もちろんライブや映画に行くのも、友達と会ってご飯食べたりバカ話したりするのも好きだけど。この14年ほど、帰ってきた時に玄関先で猫が鎮座して待っていてくれる幸せは格別だった。

まぁまだ「思い出しては泣く」の繰り返し。そうじゃなくても1日中外にいるのは心身共に本当に疲れる歳になった。感情の起伏が激しいし、ここの所は謎の歯痛・顔面痛に見舞われていて(虫歯などの異常はなくて今のところ原因不明)食べるのも億劫、痛みを誤魔化すための精神安定剤を飲んだりしてぼんやりもしている。

 

 

オーガスタ・キャンプ2017行ってきた!

他のメンバーは同年代で全員が常にDrunkard、割と重度のダメ人間だと思う。いやどこにもご迷惑をかけないタイプだけどじゃあ何がダメって、んーなんだろう…「趣味は酒」の何がダメなのか、あらためて思うとよく分からないな(笑)

ライブに行くのはもちろんひいきにしているミュージシャンがいるからで、でも「飲み」が第一目的となっていることは断言できる。そして私も今回はこんな状態なのでちょっとお酒の力を借りて楽しもうという気はあった。

 

準備段階から「酒の相談しかしない」

誰がどんなつまみを、どんな酒を、割るための湯を、氷を水を調達するか。楽しい目的の達成は全てこれにかかっている。LINEグループでなされる会話はすべてがこれだ。ごひいきがテレビ出演するよ、新しい曲が出たよ、そんなのは二の次三の次で「酒についての会話」に紛れてしまう。どうかしてる。

正直、自分のテンションは低いし酒についてもそんなに興味もこだわりもない、むしろ皆が飲みたい種類のアルコールは「そんな飲めない」という事実。「ぎこちゃんには梅酒を持って行ってあげるよ!」でおしまい。私は今年もちょっとした手作りのつまみと、何故かみな大好きな崎陽軒のシウマイを準備…の予定だった。猫が亡くなり、理由は伏せて「行くしかできないかも。何も持って行けないかも。」と伝えたもののどうにか準備OK。メンバーは「酒さえあればいい」状態だったけど。

 

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富士急ハイランドは連続2回目

 

 

肝心の。

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毎年誰かのアニバーサリー的なテーマがあるんだけど、今年は特になくって。どうも全員がいろいろコラボして楽しもう!的な、あれこれなんのノリだっけ?覚えがあるわ…ていう感じのステージ。

我らが飲兵衛の中にちゃんとした姉さんが一人いて、募集されてたリクエストも出したて言ってました(笑)

秦×竹原コンビ「はったんPちゃん」サイコーに楽しかった。ほんとにいろんな人が混ざってあれこれやってたけど、全部素晴らしかった。問題はセットの転換が間に合わないっていう…スタッフさんらが大わらわ。その間を繋ぐってこともアーチストさんほぼ無頓着…素人か(笑)!このわちゃわちゃ感はなんか懐かしいな、なんだろうか。

 

長澤知之に以前から注目してたんだけど、福耳が5年ぶりに新曲を出してそのメインシングルの作詞作曲が彼。いい声でかわいくて、でも本人のほんのり暗めの雰囲気を打ち砕くようなポップな楽曲に仕上がってる。

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最初のパートを歌ってるのが長澤君。かすかに震えるような、それなのにピンと張った高音域。そこにハモリつつ次のパートにPちゃん(竹原ピストル)が下から支えるように歌いあげてくる。

この楽曲はそれぞれのボーカリストの魅力がギシっと詰まってる。必聴。

長澤くんのん、ライブでもやったこちら貼っときます。ライブの方がいいなぁと思ってたけど、何度も何度も聴いてたら中毒になりそうなほど心に染みた。

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それと気になってた浜端ヨウヘイ。声は山崎まさよし寄りかな、高音域が美しくて好き。今のところまだまだなんだけど。とりあえずでっかい。このジャケ写、顔写してもろてへんw

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一番号泣したのはこちら。さかいゆうは陰で活躍してるアーチストだけど、もっとメジャーになってもいいのになって思ってる。素晴らしいピアニスト、ボーカリスト、ミュージシャン。あとかわいい(笑)

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とりあえず後半は「セロリ」「鱗」「One more time, One more chance」「全力少年」でがっつり盛り上げ、「星のかけらを探しに行こう」で花火どかんとしてクライマックス。(どれをとってもいくらでも涙が出てしまって自分でも呆れる。)

ステージ転換のてんやわんやは最後の最後、「星の~」まで続く(笑)。マイクミキシングがめっちゃくちゃになってて、そこがまたわちゃわちゃ手作り感満載の…ああ分かった!これは学祭の後夜祭っぽい感じだったわけだ(笑)。途中にはコーラスしか聴こえなくなる事態まで発生。酷いもんでした。が、全然許せるし笑える。そこも含めてアットホームでまさに会場全体で音楽を楽しむ感じでした。

 

多分5回目の今回、一番良かったと思ったオーキャンでした。

 

 

 

 

 

時間と音楽というアイテム

何度でも、どのラブソングでも、歌詞が逝ってしまった猫とのことと重なって大泣き。負の感情を強く感じる訳でなくて発散する涙で心が軽くなった気がします。高原の清々しい空気の中で涙が溢れ続け、ドランクな友人は、なんで泣いてるか知らなくても黙って放っておいてくれるし、お味噌汁や薄いスープ飲んだり、唯一持参した「樽酒紙カップ」を飲んでも寒かったけど、本当に溢れるままに乾くまで涙を流しました。

ちなみに、私が「樽酒開けるよー」と言うと、酔っ払いたちが「ぎこちゃんがお酒飲むよ!見て!樽酒!!」とやけに嬉しそうなのが謎でした。

別に飲んでも飲まなくても十分楽しめてるんだけどね、飲まない人ってのは。

 

こうして「音楽」というアイテムで、私は何かを乗り越えてる。もちろん「忘れていく時間」という残酷なアイテムも存在してるけど、こういうアイテムを使って私は濃密な猫とのぐしょぐしょの雑巾みたいな心を絞っている。

癒しとか言う「優しいもの」ではないけど、たまに楽しい。たまに嬉しい。ちょいちょい苦しく哀しい、辛い、寂しい。きっとこれは永遠に続く。