ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

傷心の日々を右往左往しつつパイプオルガンリサイタルに行ってきた

 

愛猫急逝から3日。

お稽古の先生にご報告のメールを書いていたら、リサイタルの備忘録になったので切取り加筆訂正してこちらに貼ることにしました。

 

 

bionic-giko.hatenablog.jp

 

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そう遠くないと覚悟はしていました

余りに突然だったので感情が追いつかずに数時間のうちに2本もブログをしたためていました。文章にしていると、論理的な思考が働いて感情的にならずに済みます。

救急の診察では病変が発覚したものの、医師とは今後の在宅ケアのお話をしていたのです。医師ですらそのまま亡くなるとは想定していませんでした。本当に状況に気持ちが追いつきませんでした。
今は何をしても何を見ても聴いても、追いついてきた感情が発動しては泣いてしまい、骨壷を撫でてソファに腰掛けたりうたた寝をしたりしてやり過ごしています。さすがに骨壷を抱いて外出するわけにもいかず、そういう性格ではないつもりなのですが、火葬のサービスで付いてきたお骨が入ったキーホルダーを仕方なく携帯することにしました。

 

そんな中、ハンス・オラ・エリクソン氏のパイプオルガン・リサイタルへ行ってきました

 

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そんな状況だったので外出など考えられずギリギリまで迷ったのですが。

行きたいライブのチケットに当たらなすぎて落ち込んでいた時にふと「簡単に買える!」と購入したものでした。もちろんバロック芸術はとても好きだしNHKホール以外のパイプオルガンを見たことがないし、なによりパイプオルガンだけというコンサートは未知の世界…インスタグラムで仲良くしてくれている友人の言葉が背中を押してくれたこともあり、ひとり雨の中へ歩き出しました。
全く知らない楽曲ばかりでワクワクしつつも、泣き疲れた心と身体では眠ってしまうのでは、または感激で感情が爆発してしまうのではと不安もありましたが、無用な心配でした。
結果的に癒しとなったと思います。
 
ほろ酔いと「別れの曲」
色々思う、泣く、眠らないのに何も考えない、様々な楽曲に感情を勝手に動かされてるみたいに激しさのない大波に揺られるような感覚。自分の意思で何かを感じておらず、まるで誰かに碁盤の石の様にあちこちの感情の上に置かれる様な、本当に不思議な体験をしました。
そしてアンコール曲がすごくすごく良いのでした。
其の夜は探しても探してもピアノかギターしかなかったんですけど、今、不意にオルガンバージョン見つかりました。でも聴いてみたらイマイチでした…(笑)
やはりパイプオルガンとその臨場感が良かったのかもいれないですね。
 
ちなみに旋律ほか分かりやすいピアノバージョンがこちらです。

youtu.be

Peter Maxwell Daviesという昨年亡くなられたイギリスの方の作品ということ以外、ミュージカル曲??という感じで、wikiも英語のみでとにかく背景がさっぱり…ははは。(…無知を知る)

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「Farewell To Stomness」…「ストロムネス島への別れの曲」って感じでしょうか。
帰りがけのアンコール曲を知らせるこのホワイトボードで知った曲名に、ああ、私の中では本当に「別れの曲」として染み渡っていたのだと合点がいきました。
2時間弱のパイプオルガンで酔ったようなところに、アンコールのこれでシメのラーメン食べたような満足感でした(そんな飲まないしそんな食べないから知らないけど)。
 
背中を押してくれた友人にそんな風に報告したら「ぎこちゃんには音楽があるもんね」と返ってきました。なるほどそうなのか……
 
 
 
次のレッスンでは一番最初に一緒に歌っていただいた「Love Never Felt So Good」をまた是非ご一緒にお願いしようと思います。

youtu.be

 
"愛はすんっばらしいよ!こんなの初めてかも!めっちゃイイ感じだよ!"
この漠然とした恋愛バカ(失礼)な愛の歌詞。単語ひとつひとつを直訳しながら見てると、自分の動物との出会いと別れに重ね合わせてしまいなんか泣けてしまいました。(涙腺バカはずーっと発動中)
 
"だってベイビー、それはぼくの人生に入っては出ていき、出て行っては入ってくる。なんてすばらしい愛なんだ!こんな愛はほかにないよ!"
'Cause baby, every time I love you
It's in and out of my life, in out baby
Tell me, if you really love me
It's in and out of my life, in out baby
'Cause baby, love never felt so good
 
 
まさにこの繰り返しなのです。
だから、また私の人生に飛び込んでくる愛を、私は待っています。
 
パイプオルガンリサイタルからこんな気持ちが生まれてくるとは思わなんだ…