映画「6才のボクが大人になるまで」(まあまあネタバレ)
6日土曜、仕事上がりにシャンテまで。
ちゃらんぽらんな夫が好きな妻は稀有であろうと思う。
自分の至らなさを差し引いても
夫には自分より堅実であって欲しいと、大抵の女は思うと思うよ。
「いつか落ち着いて分別ある大人の男に、夫に、父親になるから、それまで待ってくれ」
はあああ??
そう言われて待てる女はそもそもそんな男とは結婚しないはずだし。
この話は主人公が6歳(当初)のメイソンの様な題であるけど、
(ちなみに原題は「Boyhood」)
家族全員の、ひとりひとりの変化と成長を追った映画だ。
まあ、成長=正解 ではないけれども。
映画としてみれば、ダメ男はすごく面白い。
破天荒で何を言いだすか、やり出すか分からなくて。
でも、あれが身内ならちょっとムリ。
子供が生まれてるのに「自分探しルート」を進む男なんて、夫ならなおさら殺意すら覚えるだろうな。
だろうなじゃない、間違いない。
かくしてしっかり者の妻は、
裕福で優しい(後に変貌するなんて予想は不可能だけど)男を見つけ、
自分は大学に通い、
子供には出来うる限りの躾と愛情を与えて育てていく。
裕福で優しい男がダメ夫に変わると、次の男を見つけてくる。
…スゴイよね…震
彼女には自分が成し遂げたい夢と、子育てを実現するにはそれしかないわけだけど、もちろん子供にはなかなかに大きな環境の変化だし、不満も出る。
とはいえ映画だからなのか、こういう性格ってことにしないと進まないからなのか、子供は不満を大きく爆発させることなく、変化への順応を見せる。
ここが単調と言われる所以?
まあエピソード一個一個描いてたら10年かかるしね。
いちいちここで「積み木崩し」とかなってもおかしくないよ?ていうハラハラはいつもあるんだけど、なんかスーっておさまっていく。
でもハラハラで十分面白いよ。
「何も起こらないつまらない映画」とするレビューが多かったけど
別に「事件のない映画」ってものがあっても変じゃないし、普通に楽しめたけどなぁ。
ていうか、すげえいろいろ起こってたけど??
皆さんもっとスゴイ事件とか起こしてる人生なんですか?
どういう人生なんですか?
諸行無常なり。
若くしてうっかり2人の母親となった女が
勉強し、子育てし、大学教授になり、子供はお金のかからない大学に進学するまで育て上げておきながら
(更には3度も結婚しておいて)
「なんて虚しいの?あたしの人生は?あとはもう葬式があるだけじゃない!」
旅立つ息子に叫び声をあげるのだよ。
えええええ??
いやいや、もんすごい変化と努力を乗り越えて夢の実現を果たした人生を歩み、更にはまだ人生半分くらいの歳だよ、葬式まで残りの時間どんだけ長いの?これ以上何が欲しいの…?てくらいなんだよねー。
この女は夢を抱いた時からひとつも成長してないみたいなのだわ。驚くことに。
どういうことなんや…
一方でダメ男だった元夫は…。
6歳だった息子は…。
そしてあたしが一番注目したお姉ちゃんは…。
お姉ちゃん役の子は、名字からするとどうやら監督の娘みたいなのだけど
最初に出てきた時は
「ひでぇ…wwwwwもっとかわええ子がおるやろwww」
(個人的な感想です)だったのですが、
次のシーズンになると突如「ちょっとかわいい女の子」になり、
どんどん変化をして「魅力的な女性」になっていくのだ…。
女の子は変わるねー
なんて思ってそれだけでもワクワクしちゃうもんだけど…。
反対に6歳のメイソンは
「あんなにかわいかったのに??」な男子になってくんだよ…
これって…(個人的な感想です)
あたしは結構に楽しかったなー
これが
↓
これ