ぎこ記

映画や音楽多め。あとどーでもいいひとりごち

映画「アトミック・ブロンド」

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シャーリーズ・セロンが奥歯を擦り潰したっていう話、いや擦り潰れるでしょうって納得する115分…こっちの奥歯が痛み出すっていうくらい。いや肩凝るし。アクションシーンのワンカットがめっちゃ長く感じるし、実際長かったんやーん!

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スパイものにありがちなんですけど、誰がどういう敵なのか、誰が誰と繋がって、誰が誰を信用出来てて、実際何が目的なんだっけって分からなくなるやつ。

 

えっ?

ならないです?

 

私苦手なんです。そもそもまず名前を覚えるのが苦手でw

やっと名前覚えたら今度大事な作戦とかより「この俳優さん何に出てたっけ?」とか登場人物としての性格や表情とか感情が気になってて、気付くと仲間だと思ってた人と急に殴り合い始まって「あれっ!待って!なんでぇっ??」とか驚いたりして。

 

今回、物語が分かり始めたのって、スパイグラスとパーシヴァルの名前と顔が一致してからで…(バカなんじゃないかと思っていただいてもいいんですけどw)。

スパイグラスを演じるこのおじさん!これの主人公じゃん!!!この映画地味だけどすっごくよかったんだよ!あのおじさんじゃん!!とかしばらくわっきゅわっきゅしてたら話がほら…←

 

おみおくりの作法」(インスタに感想書いてた!↓)

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あとね、ジェームス・マカヴォイ。この人も見覚えあるよね、なんかトム・ハーディっぽいけど違う、えっと…これだこれ!!これ面白かったよー!ダニー・ボイル監督だもん、サスペンスなんでこれまた話が二転三転するんだけど、記憶に残ってるくらいだもの、面白かったよーーー…

「トランス」

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とか言ってる間に、ですね、話が…www

 

 

とりあえず、面白かった。怒涛の殴り合い(殺し合い)。いろんな諜報機関のおじさんたちとの話し合いとかもう誰がどうでもいいっす。

そうね、「トランスポーター」の女性版ていうか。決して「ミッション・インポシブル」じゃないの。もうただただ強い女性がしつっこく襲い掛かる屈強な男どもを踏みつぶしていってくれます。爽快ではなく痛いんだけど。痛々しいんじゃなくってほんとに肉体を傷めつけてるから。男くさい肉弾戦じゃないけど、「チャーリーズ・エンジェル」みたいにかわいく華麗なわけでもなく、ガッツンガッツンのアクションです。

戦隊ヒーローものに出てくる女戦士が大好きな人にはもう吐きそうなくらいお腹いっぱいになれる、何回でも観たい映画の1本になります。あ、私の。私、女戦士大好きだから!

 

80年代、あの「ベルリンの壁崩壊の日設定」っていうのも非常に「特別な日」感ありますけど、私歴史とか世界情勢に非常に弱いのと、この話の中でいろんな諜報機関が渦巻いてる関係性もイマイチ理解しきれてないので、この際宇宙世紀とかエイリアンが襲来した日でも全然いいです。

ただし!この時代のサントラの良さよ!!それぞれの曲のMVみたいな映像にもなっている気がしたので感激でした。ニュースキャスターのセリフがリズムに乗ってる気がしたりするシーンには思わずニヤニヤしちゃいました。オンタイムでこれら楽曲を耳にしていた私世代はかなりウキウキノリノリしちゃうと思います。知らない曲でも耳にしたことのあるサウンドのはずですですです!

 

でもねー…

予告編にqueen使ってたけどさ、私の知る限り本編には使われてないよね?気付かなかっただけ??序盤、多分初っ端アクションにGeorge Michaelの「Father Figure」使われてるのがサイコー!ドカンドカンガッツンガッツンやってるのに音楽がクールなのサイコーデス。

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考えてみると、作戦の舞台はベルリンなのだけど主人公はMI6とかなんだもんね。映画の舞台はイギリス?なんだよ。多分←

がっ!最後に乗る飛行機で話がばばばばーんってひっくり返るような。これがなんとなく「誰よりも狙われた男」を思い出させたなぁ。 

bionic-giko.hatenablog.jp

 

「あああ、チクショウそっちかよ。ちっ。くっそ!」ていう。んで気付くわけですよ、これ、アメリカの映画ですん。イギリス映画じゃないんですん。道理で英語がイマイチ耳に入らないわけです(英会話ができるとは言わないですが、イギリス英語なら多少聞き取れるの。アメリカ英語苦手。いや映画はドイツ語だのロシア語だのがごった煮になってますけどね)。

 

も一いっかい観たいかも!!

George Michaelをヘッドホンで聴きながら書きました。でもDavid Bowie好きならそっちに、Re-Flex好きだったら、と分かれるのかもですね(笑))

atomic blonde (original motion picture soundtrack) - Google 検索

 

あ、こっちだと「queen」入ってるなぁ…

youtu.be

 

ニオイ、ニオイ、ニオイに困ってるちゅーーーーっ!きっついわぁああ

子猫の口臭がかなりきつい。

最初は、保護された猫なのでしっこ臭いのだと思い多少家に慣れた頃にシャワーをしたのだけど、洗っても洗っても臭いが湯気と共に立ち上るのが不思議であった。

水分を十分に拭いてやり乾けばこれで安心と思っていたけど、だめだった。顔を近づけるたびにふわんふわんと臭うこの何とも言えない悪臭。時にはうんち臭い?とも思うし、なんか腐ったような臭いのような…?

わかった。

私に慣れてきて、胡坐の上で「にゃーん」と私の顔に向かって鳴いた時だ。

ぷあああああああああん

 

はい口臭!!!

きっついわー

いやーーーきっつい。

前の子みたいに舐め癖がないので助かるけど、とりあえずお腹の調子も合わせて知り合いの獣医さんから勧められたサプリを取り寄せた。

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そんな困るもんじゃないし、そういう子だと思えばいいけど、できれば口腔内とお腹の健康のためにも、治まってくれると気が楽になるよ。

 

 

 

もう一個。

最近購入したケラスターゼのコンディショナーが発狂するほど好みじゃない香り…。もうね、風呂上りにキィイイイイってなった。昨夜。乾かして一晩寝て、まあまあ終息。あ、仕上がりはツルッツルのサラッサラ!嘘みたいに綺麗な髪になったけどね、匂い。ここは匂いと表記しておくよ。好きな人もいるんでしょう、でも私はこれ本当につらい。

これ毎日ってきっつい。

いやーーーーーきっつい…

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宗教観とかファンタジックな気持ちは持たないタイプ

両親の実家も家人の方もごく普通に仏教系のお寺さんとお付き合いがある。と言っても法事にお経をいただいたり、お葬式があればという程度。

でもどちらも詳細を伝え聞いていないし、実のところそういうことには無頓着に生きてきた。常識程度に作法を覚えているだけで、「なんみょーほーれんげっきょー」とか最後に唱えることなんかは式に対峙して初めて教わるという感じで参列してきた。

宗教とは疎遠に生きているのでお坊さんのお話はむしろ新鮮だし、亡くなった人を偲んで泣いている時にいただくとバイアスなしに心に響いて救われたりして来た。

別に好きではないけど嫌いじゃない。それくらいに無縁な世界だったりする。

 

 

さて、愛猫が亡くなって今日でちょうどひと月となった。いわゆる月命日ってやつだけど、前述の通りそういうことには無頓着に暮らしていて、だから美味しいものをお供えしてやろうとか待ち構えたりしなかった。

というか亡くなった時も、慰めてくれる心ある優しい方が「四十九日までは近くにいるらしいからそれまで沢山思って泣くのがいいよ」と仰ってくれたり、亡骸は大きな植木鉢に埋めたかったけど叶わなかったしいつお骨を埋めようかと家人に話すと「四十九日でしょ」とか言われて、へにょへにょの心には響くものの実のところ「いや、近くも何ももうここにいないわけだし、いつだっていいでしょ」という気持ちはあった。

 

淋しさが募ってどうしようもなくなり子猫を譲っていただくお話になったのが亡くなって20日ほど。最初から不安定な気持ちで臨んでいたので迎えてからも気持ちが揺れることが多かった。「淋しさを埋めるための道具ではない」と肝に銘じていたけど、子猫の気まぐれさにはそんなことに構うまでもない。

それでも頑なに視線すら怖がって物陰に隠れてしまう臆病な子猫が、向き合う勇気の持てない私にふっと心を許してくれる瞬間があった。そのきっかけが偶然にも前の猫の愛着していたモノや場所と直結していてとても気のせいとは思えなかった。そんなことを感じるほどに自分から前の猫への執着が抜けていないだけとも思えるけれど。

 

ここ数日の私は、落ち着いてきた哀しみをまたぶり返す様に前の猫を思って泣くことが増えていた。昨夜は亡くなった日の夜明けに号泣したのと同程度の涙を流した。何があったわけではないのだが、子猫を遊ばせながら甘えさせながら、涙が止まらず嗚咽となった。

 

午前中になって気付いたけど、今日が月命日。先月この日の未明に息を引き取った。前日の夜から傍で過ごし、最期を看取った。長い夜の終わりに、何度も泣いては息を整えるということを繰り返した。朝焼けの中で亡骸を見つめてはいつまでもそうしていた。

 

スマホなんてものがある今は手軽に動いている姿を見ることが出来てしまって、私の心だけが追いつかない気がしてる。そうでなくても多分昔の人は、心の整理をするのにひと月くらい、四十九日くらいかかりますよっていう目安を作ったんだろうな。

 

子猫の甘えも驚くほど強くなってきた。今朝は初めて起き上がった私を追って走って来て、朝ごはんの準備をする私の足にじゃれついてひっくり返っている。

日々、子猫は私に、我が家に馴染んでいく。

 

亡くなった命の居場所は、関わる人の胸の内以外になくなっているのだ。

映画「ドリーム」

何がドリームやねん!!

ていうくらいにありきたりな邦題で攻めて来たなー…
「DREAM」ていう黒人のミュージカル観たよなー…観たよー

 

bionic-giko.hatenablog.jp

 (「DREAM GIRLS」やったww)

 

あー、このシーンはもう今にも歌い出しそう、これは踊り出しそう…みたいないらん空想が働いてしまうのだよ、「ドリーム」なんて邦題のせいでな。

でもあながち酷いってこともないですけども原題の「Hidden Figures」の「隠された」というところが大事なのではという気もしつつ、意図的に隠されたのではなく「隠れていた」というだけなのか、「Figure」の意味するものは彼女たちの姿なのか、彼女たちが叩き出した数字や計算式のことなのか、ちょっと分かりにくい。

でもだからって「ドリーム」。大雑把すぎやろ!!
(邦題問題はどうしても弄りたいだけでした)

 


127分は短く感じる。

要所要所泣かせてくるし、ハラハラするし、悔しいし、ほっこりするしで忙しい。面白かった。それに登場人物がものすごく魅力的。かわいらしくって彼女たちが怒れば私も怒り、悲しめば泣き、喜べば笑う。ずーっとそんな感じで一緒に生きてる様な気持ちになるほどなのだ。

 

ただ私、これを書くに当たって確認したい名前や俳優さんなんかを再チェックしなきゃと、ついついインターネット情報に溺れてしまい…そして悲しみに沈んだ←

 

「史実との相違点」というwiki項目を読むと「嘘やろその辺ら、みんな映画の肝やん?!泣いたりハラハラしたとこやんーー!」ていう壮大な肩透かし感に襲われてしまった…。悲しい。悲しいよ。知った今、悲しすぎる。

皆さん気を付けて。

wikiなんか見ない方が幸せ。

開始早々スクリーン端に「事実に基づいた物語」と表示されるし散々宣伝でも使われた文言。最初からそんな謳い文句使わなきゃええやん、とか拗ねたくなる。別に嘘じゃないし間違いでもないでしょう。彼女たちは実際に活躍したし何より実在する人たち。このやり方は犯罪でもないし、映画なんだから面白かったならいいやないですか…てなんか思えないモヤモヤ。それくらい良く出来た映画だったと思う。こんなに地団駄踏んで悔しがるくらい、作中の人物に感情移入し、感動したんだから。


てことでこのお話の中で描かれる黒人に対する執拗で日常生活にはびこる子細な差別行為は彼女たちの職場には実際はなかったけど、社会にはあったことは事実。彼女たちだって、NASAから1歩外へ出たらそういう社会に晒されていただろう。

冒頭、エンストを起こしてパトカーに発見されるシーンからそれはもうひしひしと息苦しさを味わえる。

でも、活躍の裏であんなことはなかったしこんなこともなかったんだよね。…もはやなんていえばいいのかわからないほど複雑な気分だよ!あれは作り話だったの?あれもあこれも?みたいな、見所・泣き所がみんな史実との相違点に列挙されてて、私ももうどうしていいのかわかんないんだよ!

彼女たちの偉大さはもう万歳して讃えたいんだけど、そこに隠された何がその見所なのか分かんなくなっちゃうやん…

 

なにより一番に、主人公の感情が爆発するシーンに感情移入したのは、あの執拗な差別社会に存在していたその象徴だったはずのトイレの件(くだり)は実際のところ当時のNASAでは…

ぐぬぅぅうう

 

隠されたものってなんだろう。

…なんだろう。NASAでの彼女たちの活躍はいつどうやって隠されてたんだ。あのエピソードが作り話なら、何が隠れてるって言うんだろうか。勘弁してよ、こんな煽り方ある?肝心なところが分かりにくい。

分かるよ、彼女たちではなくてほかの黒人たちはみんなそんな目に遭っていたし、あれほど理解のある人たちにも恵まれることなく、反発すれば命すら危うい時代だった、分かる、分かるよ。

白人側の心の中に隠れた「差別意識」についても勿論ドキッとする会話があるよ。気付いたよ。本人が気付かずに抱いているその意識こそ「隠れている」もしくは「隠されている」ものなんだよね。差別意識が彼女たちの素晴らしい計算結果を「隠してしまう」というシーンも本当に多かった。

物語はひとつひとつのそういう小さな危険を掬うように進む。深追いしないけど、差別意識が働いてることによって真実の数字を取りこぼしてしまいそうになることがどれほど多いか。

 

私は映画を観に来たんだよね。ああ、分からない。あのエピソードがなかったら、あれもこれもなかったら、120分楽しめたか分からない。すごく面白かった!!って言えたかな?

 

 

言えるわ…面白かった。

事実ではないエピソードが一番感動したって、別に映画自体の面白さが減るわけじゃない。現実にあったことだけが淡々と描かれていたらなんて、それならドキュメンタリー観てこいやって話。

私は127分間、気持ちをめちゃくちゃに振り回されて映画に没頭したし、彼女たちの書き出す数式の姿に見とれ感動した。白人の中で奮闘する彼女の周囲の緊張した空気を息を呑んで観てた。

 

今作でスポットを当てた3人の女優さんたちがとっても魅力的だった。女性ならではの慈悲深く我慢強く凛々しく明るくかわいらしい姿に思わず口元が緩んでしまう。そして数字を前にした時のクールさ。理系脳が死んでいる私には羨望しかなかった。かっちょえええんんだぁ。

 

 

紆余曲折を経て、「観て良かった」に落ち着く。ふーーーーーーーー

そういえば、劇中に流れてた音楽って、サントラ買えば聞けるのかな?当時の超ノリノリのR&Bなんだよね。探す探す…f:id:bionic_giko:20171010140537j:image

「思うだけで、思うほどに涙が出た恋」について思い出した

若い頃に「思うだけで涙が出る恋」っていうのを経験して、別に障害があった訳でもないのに苦しくてひたすらに泣いて、結局は苦しすぎて逃げるような形で終えてしまった。

しかも女々しく時間を置いてから「逃げたわけではない」なんて手紙まで書いた。お相手には酷いことをしたと思う。

両思いで毎日が「嬉しい楽しい大好き!」()なはずなのに、毎日お風呂で泣き、布団の中で泣き、夢を見て泣いた。あれほどに思い詰めることが「恋」であったというだけで、今でも「逃げて良かった」と思ってしまう。

距離があったり相手が遅い時間まで仕事をしていたり、会うことがままならない辛さは確かに大きかったけれど、何より自分で自分を抑制できぬ強い思いがイヤだった。

 

電車で1時間かけてお相手の利用駅のホームで待ち続けるということを何度もした。ほんの30分とか1時間、喫茶店でコーヒーを飲むだけのために。

何時に降りてくるのか、もしかしたら出張で降りてこないかもしれない、知らずにすれ違ってしまうかもしれない、会えるあてが全くない待ち伏せをしながら泣いていた。胸にその方から勧められた太宰の本を抱えてたりして…うわああああああああっっっ……

 

 

一笑に、というか爆笑に付してほしい。(今は携帯があるもんなぁ…)


社会に出たばかり、更に実家から独り立ちしたばかりで、色々なことに余裕がなく不安定なまましなければならないことが沢山あった。仕事を覚えるだけでなく、心の成長も含めて社会人として大人としての経験や関わりを成形していくことなど、精神的な負担が大きかったと思う。

 

それなのに恋がのしかかってきた。アンコントロールで知らない世界を飛ぶ巨大なジェット機を操縦するような感じだった。重くて怖くて辛くて、泣かずにいられなかった。

その時は「こんな辛い恋はない」と思ったけど、考えたら不器用とか経験値が低すぎたとかそんなもんで、もっと辛い恋なんていくらでもあったわけなんだけど。(あったよ!あったんだよ!)

 

単純に「私にはあの人じゃなかった」ということだったりするし、だからって家人が「この人」かと問われたら首は横に90度傾くけど人生そんなもんでしょ。

 

 

そんなこんな、『「ナラタージュ」は観ないからね!』という念押しをしている。